価格は過去最高でも“買う人”は増えている。その背景とは?
2026年のリクルート調査から、首都圏のマンション購入者像が大きく変わってきていることが分かりました。 価格は過去最高、面積は過去2番目に小さい。それでも購入が進むのはなぜなのか。 データから読み解く「今の住宅購入のリアル」をまとめます。
1|共働き比率過去最高78%!2026年のマンション購入者は誰か?
- 世帯主の平均年齢は38.9歳(前年とほぼ同じ)
- 子どもあり世帯の割合は調査開始以来で最も低い
- 既婚世帯の共働き比率は78%で過去最高
- 世帯総年収は平均1213万円で2008年以降で最高値
→ つまり、「高年収の共働き夫婦」+「子どもがいない(または未就学)」という層が、今の新築マンション市場を支えています。特に共働き比率の上昇は、 “夫婦2人の収入を前提にローンを組む時代” に完全に移行したことを示しています。
2|首都圏マンションは“高額化・狭小化”が加速
- 東京23区の購入割合は31%(前年比+3pt)
- 平均購入価格は7324万円で過去最高
- 23区の平均購入価格は9598万円
- 平均専有面積は65.6㎡で過去2番目に小さい
→ 価格は上がり続けているのに、面積は小さくなっています。 それでも23区の購入割合が増えているのは、 「利便性と資産性を優先する層」が増えているからです。特に23区の平均価格がほぼ1億円に到達しているのは象徴的です。 それでも売れているのは、 “買える層が明確に存在している” ということになります。
3|住宅ローン借入額は過去最高に
- 自己資金比率は21.3%(前年とほぼ同じ)
- ローン借入総額は平均5956万円で2005年以降で最高
→ 自己資金は増えていないのに、借入額だけが増えています。 これは、 「価格上昇に合わせてフルローンに近い借り方をする人が増えている」 ということを意味します。
特に共働き世帯では、 “2人の収入で最大限借りる” という選択が一般化しています。
4|購入理由は“資産性”が初めてトップに|新築より中古を選ぶ人が増える理由
- 「資産として有利」が2003年以降で初めて1位に
- 生活のしやすさは依然として重要
- 通勤アクセス・間取りなど8項目が重視度最低値
- 中古マンションとの並行検討は54%(過去最高級)
- 新築戸建との並行検討は21%で過去最低
→ ここが今回の調査で最も大きな変化です。
「資産として持ちたい」 という理由が初めてトップになったのは、 明らかに市場の価値観が変わった証拠です。
さらに、
・間取りの重視度が下がる
・通勤アクセスの重視度が下がる
・中古との比較が増える
という動きは、 “資産性>生活利便性” という価値観のシフトを示しています。
5|購入までの検討期間は平均10.1カ月|後悔しないための情報収集と判断基準
情報収集は長期化、決断は早期化
購入を思い立ってから契約までの期間は平均10.1カ月。 1年弱かけて情報収集し、 良い物件が出たらすぐ決める、という傾向が強まっています。
■ まとめ:2026年の住宅購入は「資産性を求める高年収共働き」が主役
今回のデータから見えてくるのは、次の3点です。
① 高年収の共働き世帯が市場を牽引
→ 夫婦合算で1,200万円超の層が中心。
② 価格は上昇、面積は縮小。それでも23区は売れる
→ “資産性の高い立地”が選ばれている。
③ 購入理由は「資産として有利」が初めて1位
→ 住宅は“暮らす場所”から“資産運用の一部”へ。
価格が上がり続ける中で、 「今買うべきか」「どこを選ぶべきか」 迷う方は本当に多いです。
今回の調査では、ローン借入総額が平均5956万円と2005年以降で最も高いという結果が出ています。 ただ、私は 住宅ローンに“全ベット”する買い方はやはり危険 だと考えています。
家は“買えるかどうか”だけでなく、 買ったあとも安心して暮らし続けられるかが何より大切です。
だからこそ、 FP視点で長期的に家計をシミュレーションすることが欠かせません。 教育費、老後資金、ライフイベント、働き方の変化—— これらを踏まえたうえで、無理のない住宅購入を一緒に考えていく必要があります。
これからも、データと現場の声をもとに、 皆さんの判断材料になる情報をお届けしつつ、 無理のない住宅購入をサポートさせていただきます。

